いやー。
誰も口に出して言わないから、言うわ。笑
私は10年ほどネイルスクール講師をしてきた経験があり、
自分の店舗スクールを持っていたこともあるし、
オンラインで技術を教えたこともあります。
そして、講師(=日本ネイリスト協会認定講師)を育成した経験もあります。
だからね、私これに関しては、十分「語る資格」を持ってると思うの。
それを踏まえて言わせていただきたい。
美容系スクールの完全オンライン化は、ムリです。

できることとできないこと
確かにオンラインで「画面越しにやり方を伝える」ことはできます。
・デモンストレーションを見てもらう
・動画で予習しておいてもらう
・マンツーマンのオンラインレッスンで、見てあげる
などなど、活用方法はいくつもあります。
ですが、長期的に、生徒さんを上達に導き、
「やり方を教える」だけでなく
「その技術をできるようになり、
その技術を使いこなせるようになる」
という、上達した先に手に入れられる未来まで導くことはできません。
つまり、単発セミナーであればオンラインでもできるけど
上達に導くという結果にコミットメントした、
数ヶ月の「スクール・講座」では
完全オンラインは難しい
と言うのが私の結論。
それは、
施術の姿勢・手の動かし方・手や筆・道具の角度や持ち方・
細部のチェックやフィードバックなど
画面越しで「伝える」ことはできても
生徒さんが「できるようになる」のは別だからです。
不可能ではないけど、その代わり生徒さん側がある程度、
技術の土台が整っていることが大前提になる。
完全オンライン化はムリ、ならどうする?
だから私は
「完全オンラインで教えたい」「技術のオンライン講座を作りたい」と言うご相談には
「ムリだと思う」
ってお伝えします(バッサリ笑)

こういうことを、悪意なく伝えるコンサルタントとかもいるから
非常に言いにくいんだけども、
美容系の技術をオンラインで教えればいい、というのは
指導の現場を知らない人の机上の空論だと思ってる(笑)
だけど、逆に言うなら
「完全オンライン」でなければ、可能だとも思う。
つまり、オンラインのいいところをうまく取り入れていくということ。
オンラインを「うまく取り入れる」には
そもそも全てをリアルでやる必要はないので、
「これはリアルで会わなくてもなんとかなりそう」
という部分をオンライン化していくことから始めればいいと思う。
例えば
・入学前のオリエンテーション(受講の仕方)
・教材の説明・道具の説明
・皮膚や爪・髪の構造などの座学
・施術の手順や大まかな流れ
・試験要項の読み合わせなど
この辺りは、別に「会わなくても(来てもらわなくても)教えられること」ですよね。
だから、動画を作ったり、Zoomで開催してアーカイブを共有したりで
いくらでも繰り返し見られる。
一方で、
・施術の始め方
・お客様の手の持ち方・触り方・動かし方
・施術の姿勢
・生徒さんが正しくできるようになるためのトレーニング
この辺りは、直接会って「見てもらう」ことと、
それ以上に生徒さんを「見てあげる」ことが必要になります。

一番いいのは、オンラインとリアルの組み合わせ
今の所の私の結論としては、
「オンラインとリアルレッスンを組み合わせること」。
だから、これから何かの技術を学びたいって思ってる方も
「オンラインだけで教えて欲しい」とかは思わないでいただきたい(笑)
オンラインだけで、あなたを上達させるのはムリなんです。
どんなに良い画質で配信ができるようになったとしても、
どんなに性能の高いPCやカメラを使ったとしても、
動画では決して伝えらない部分こそが大事なのです。
これはどんな業種でも、講師陣の総意だと思う。
オンラインで教われることはオンラインで教わった上で、
技術のレクチャーや、技術チェック、卒業テストなどをリアルのイベントとして入れ込み、
スクールの期間内にちゃんと来てもらう。
そんな形のスクールが構築できれば、
あなたのサロンワークの時間を圧迫することなく、
生徒さんの満足度も高まって、優秀な卒業生を輩出できるようになるんです。
でもさ・・・美容業界ってほんとアナログな人多いよね!笑
そこ全部オンラインでできるよ〜!
って、いろんな先生の発信見てて、思ってるよ!笑
